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マンスリーインフォメーション 《第126回》


相場付きと相場観

 今月のM.I.は08年からのリーマン後の相場付きと相場観、90年からの相場付きと相場観の違いについてまとめてみたいと思います。株式投資は前回の成功体験、失敗体験が次の投資方針に大きく影響します。ここ数年で資産を大きく増加させた投資家はほとんどが08年のリーマンショック後に投資を始め、大きく下がったら買い出動で、投資をサクセスし資産を増やしてきました。対して90年以前のバブル当時から投資を始めた投資家は、90年からのバブル崩壊でナンピンを繰り返して大きな痛手を被り、資産を大きく減らしてきました。株式投資の成否はそのスタート時点によって、変わりますが、長く投資を続けていると、いずれは苦境に立つ時があり、常に勝ち続ける事は不可能なのが現実です。永久に勝ち続けている投資家は皆無で、いつかは曲がる時がやってきます。ただ損失をかすり傷で済ますか、致命的な傷にするかは、その投資家の相場観、人生観によります。

 89年末までのバブル相場は上昇相場の典型で、日本の景気拡大と共に企業業績の向上で株価は面白いように上昇しました。日経平均は89年末38915円の史上最高値を付けましたが、翌90年大発会から大きく日本株は下げ始めました。89年末までの投資の成功体験から、相場の下落は一時的と思い、下がればナンピンをしていましたが、戻りは弱く2000年4月の反発迄大小約7回の戻り相場がありましたが、すべて前の高値を超えられず、03年4月の7607円の安値まで下がりました。この後07年7月18261円まで反発しましたが、09年3月7054円の史上最安値まで、日経平均は下がりました。その当時の投資家は戦意喪失日経新聞社から「株は死んだか」と言う本の出版や証券会社、銀行が倒産する時代となりました。この間は買って下がるので、売りから入ると反発局面と今までの相場観が否定される時期が続きました。

 この日本経済の窮地を救ったのが12年11月からのアベノミクス相場です。アベノミクス相場は途中5度ほど大きな調整局面がありましたが、そのたびに前の高値を抜き、買いから入った投資家はすべてサクセスし、下がれば買いと言う強烈な相場観の元、ナンピン突っ込み買いを繰り返し、成功を納めていました。09年のリーマン安値から投資を始めた投資家は銘柄さえ間違わなければ、日本の経済回復局面の恩恵を受け大きな利益を得ていました。ところが89年前に投資を始めた投資家は、12年からの上昇局面でも、塩漬け株が戻らず、買ってもまた下がるのではと言うトラウマで、長期保有はせず短期売買で利益は小さく、バブル崩壊の傷からはなかなか回復できませんでした。

 このように投資方針は前回の投資の成否に大きく影響され、前回の投資でサクセスすればまた同じ事を繰り返す傾向が人間の習性です。「夏好況が続くと、この好況は永遠に続くのではと油断が生じ、皆が同じ方向に動き始めると、突然冬が到来し、結局ババを引く投資家だけが残ります。「コントラリアン」(人とは違う事を行う人)は少数派ですが、いつの時代も現実の好況を疑うところから、相場の大きなサクセスが得られることが多いようです。ただその投資方針もタイミング次第。その投資家の相場観、人生観、巡り会わせによるものが多いと思います。