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マンスリーインフォメーション 《第64回》


鬼の指導者

 今月号のM.I.は、証券マン時代に私が大変お世話になった指導者の方について、お話したいと思います。野球の巨人軍の阿部捕手はここ数年非常に活躍して、日本プロ野球界の捕手第一人者に成長しました。しかし、その陰には阿部捕手が巨人に入団した時に、ソフトバンクから工藤投手が加入してきた巡り会わせがありました。工藤投手は西武からソフトバンクに移籍した時に、ソフトバンクに城島捕手が入団しました。阿部捕手や城島捕手はくどいくらいに、工藤投手から捕手の基本を徹底的に教えられ、素直にその教えを実行して、成長し、やがて日本を代表する捕手になりました。このように、ビジネスの基本は、そのビジネスマンの入社当時に、運良くビジネスのやり方を指導してくれる厳しい指導者との巡り会わせが、そのビジネスマンの人生を大きく左右します。

 私は、今ではもう廃業してしまいました兜町の地場証券に30歳の時に、新卒条件で運良く入社できました。当時の地場証券の営業は、飛び込み営業はほとんどなく、イタを通すことが中心の営業でした。私が入社した時に、大手証券から新宿支店長になるための方が入社しました。その方は、気がほとばしり、真剣に証券営業を行っている事が、新人の私でもわかりました。私が入社して営業部に配属され半年ほど経った時に、その支店長候補の方に同行訪問を頼みました。地場証券の営業部の方々の性格は皆さん良いのですが、何か物足らないものを感じていましたので、勇気を出して支店長候補の方に声を掛けました。

 3時の大引けを見た後、秋葉原の見込みのお客様の処に二人で行きました。その見込みのお客様は3か月通っても口座を創ってもらえないお客様でした。まずノックをして事務所に二人で入り、支店長候補とお客様が30分ほど話し終えると、お客様が「次来るときに口座設定書を持ってきて」と言うではありませんか。私は本当の営業力と言うのをすぐ傍で見る事ができました。お客様の事務所を出た後、支店長候補はまず、「ノックの仕方が乱暴だ」と言いました。次に「あんな小さな事務所に連れて来やがって」と怒られるのかと思っていたら、「良くあんなビルの上まで回ってたな」と褒めてくれました。「普通の営業マンはああいう小さい事務所まで回らないもんだ」とも言っていました。私は、カルチャーショックの連続でした。会社に戻って、支店長候補は「新宿で一緒に回ろう」と私に言い、私の新宿支店勤務が決まりました。

 翌年、新宿支店に赴任して、まず営業マンは9時半までに注文をもらい、その後は外交に出掛けるものだと教えられました。お客様には下がった時に電話すれば良いとも言っていました。相場が上がった時は誰でも知っていると。ここでも逆転の発想でした。ビジネスやインベストメントの世界でサクセスする人は、発想が普通の人と違うと本に書いてありましたが、目の前にいる支店長がその逆の発想をする方だったので、自分の巡り会わせの良さに感謝しました。

 新宿支店に赴任して半年くらい経って、支店長がどこか同行する処はないか と聞いてきたので、西新宿の高層ビルの不動産会社に二人で行きました。私が訪問していた時は、運用資金の額など教えて頂けませんでしたが、支店長と話をすると不動産会社の運用担当者は、運用資金400億円と言っていました。結局取引きしている証券会社をこれ以上増やせないと言う事で、口座は創れませんでした。帰り道、支店長に無駄足を踏ませたので、怒られるかな と思っていたら、「高層ビルのあんな事務所まで良く飛び込みをした」と言って褒めてもらいました。ここでも逆転の発想でした。口座も作ってもらえず、無駄足を踏ませたのに、「飛び込み営業を良くやっている」とここでも常識の発想の方ではありませんでした。

 ビジネスもインベストメントも「コントラリアン」が大切だと思いました。大勢と同じ発想、行動を取っていては、勝てません。勇気を持って少数派に入っていかないと、大きな果実は得られません。「コントラリアン」になるためには、普段から発想の転換、人と同じ行動をしないと言う事に尽きると思います。少数派は孤独ですが、そこを超えると大きなリターンが待っていると思います。